メバルのサラシ打ち

能登ロックショア釣行記
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2023.12
今年もあとわずかだ。
振り返ると今年は釣りを再開した4年程前からと比較して最もいい釣りができた年だと思っている。
20代前半までは能登外浦に足繁く通っていたのだが、それからはスキーや登山、クライミングに熱中していたので、釣りに対するブランクは結構長い。だから釣りを再開したとき、まるで浦島太郎のような心境であり、タックルの進化には目を見張ることばかりだった。特にPEラインの登場により、これまでわからなかった小さなアタリを捉えられたことが最も印象深い。また、キャストにおいてはロッドティップの振動が少なく、かつ収束が速く、ライントラブルがほとんど起こらなくなった。リールについても性能は向上しており、回転が滑らかで、かつパワーがあり、壊れにくくなった。総じて、釣りの快適性が向上し、ますます釣りが楽しくなったと感じている。例えるなら釣り具はセンサのようなものであって、そのセンサの感度が向上することで、より詳細な情報が取れるようになり、試してみたことに対する魚の反応がわかりやすくなったとも言える。PDCAサイクルが回しやすくなったと言える。うまく説明できないが、こうやった結果、こんな反応があったと、魚との対話が向上したように思う。そもそも達人なら道具に頼らずとも魚の反応や海の状況は感知できるのかもしれないが私にはそれはなかなか難しいのでいい道具を使うことが魚や海の状況を感じられるようになる近道だと思っている。

今年は釣れた魚は1匹だけを除き(その1匹はほとんど無傷だったのでリリースした)全て美味しくいただいた。釣りというのは、釣って楽しく、調理して、美味しく食べるところまで工夫できることは盛り沢山で、それぞれに追及する奥深さがある。他の趣味と比べるのもどうかと思うが、例えば登山等は、どちらかというとしんどいことが多いが、登頂することで達成感が得られるので、登頂の喜びを想像し、それを糧にして頑張っていることが大半であると感じる。これに対して釣りは、やっているときはずっと楽しく、釣れれば達成感は得られるし、さらに調理や食べることでも達成感や充実感を得られる。さらにロックショアならアプローチ道は、でこぼこの地面や、上り下りがあり、足腰の運動にもなり健康維持にも役立つ。やって楽しく、食べて美味しく、健康にもなれる。まさにいいことずくめ。こんなに楽しい趣味にハマると時があっという間に過ぎていくので、人生の短さを寂しく思う。

今回は好天の機会を捉えての釣行。
お気に入りのランガンポイントに向かう。狙いはメバルのサラシ打ちである。
明るくなってからサラシが広がったタイミングでキャストするとすぐに反応がある。早々にメバルが顔を出す。それから、30mほど離れた岩礁の際のサラシにルアーを落とすと、巻き始めにすぐにヒット。何度もアタリはあるが、なかなかフッキングしない。まるでヒラスズキを狙うかのようなシチュエーションでメバルがヒットする。釣り方や狙うレンジはほとんど同じだ。時折磯マルもヒットする。どれもコンディションの良い70cmサイズでなかなか手強い。



早朝は、ややサラシが薄いオープンな所でも反応があったが、日が昇るにつれて、サラシが濃い場所や岩礁の際でないとヒットしにくくなった。それでも11時頃まで反応があったので、日中の釣りが十分成り立つことがわかる。夜釣りが苦手な自分にとって、日中メバルと遊べるのは嬉しい限りだ。メバルは小さいバイトであり、フックポイントが甘いとフッキングしにくくなり、途中でのバラシも多くなってきた。最初の内はバイト、キャッチ率が高かったが、段々とフックオフ、バラシ率が多くなってくる。横着して曲がったフックを直したり、ヤスリで研いだりしたが、やはりフックは新品に交換した方がよさそう。特に最近のフックは精密加工と化学研磨がされているので、研ぎ直しは一時しのぎにしかならず、新品のような鋭さにするには、高級な道具と熟練の技術がいるとのこと。

Q 現代のハリは研ぐ必要はない?  A 研ぐ必要はないというより、研いではいけません。拡大率が非常に高いルーペと高級なヤスリがあり、熟練した研ぎの技術があれば使える状態にはできますが、現場で交換するハ リがない場合を除いてザッと簡単に研ぐのは禁物です。一時しのぎにしかなりません。 昔の釣りパリのように侵炭焼き入れ処理されたハりは、研ぐことで表面の硬い部分が削られ、内部の軟らかい部分が露出してハリ先強度が落ちました。現在は内部まで均一に硬くなる焼き入れ処理を行なっているので、研いでもハリ先の硬さは変化しませんが、やはり研ぐことでハリ表面のメッキやコーティングが剥がれてしまいます。よほど念入りに研がないハリ先も鈍化し、新品同等のハリ先には復元できません。ハリ先を爪に立ててみて滑るようなら新しいハリに交換してください。

引用元:釣りバリ(歴史・種類・素材・技術)のひみつ/つり人社書籍編集部

それもあるがバラシが多くなってきたのは日が昇るのに従いメバルの警戒度が上がり食いが浅くなっているのかもしれない。青物ならフックポイントが甘くてもフックオンすることは多い。あと、海岸と平行にルアーを引くとバイトはあるが、ヒットはしなかったが、立ち位置を90度変えて、沖に向かってキャストし、同じポイントにルアーを通す方向を変えると一発でヒットしたので、ルアーをトレースする角度を変えた探りが効果的だった。おそらく、波の方向や流れによって魚の頭の向きや、潜む場所が関係しているのだろう。


今回は15回ほどメバルのバイトがあったが、キャッチできたのは6匹。どれも25~27cmと良型揃いで引きも強いので楽しめた。シーバスは5回バイトがあったが、キャッチできたのは2尾。岩礁の際を狙っているとコヅクラも1尾キャッチした。

シーバスのランディングについて、
波の高い中、大岩のゴロタでランディングするのは難易度が高いと今回も痛感した。
波が一定ならやりやすいのだが、波には高低様々あり、押すのが強い波や引くのが強い波、速度が速い波や遅い波、重たい波や軽い波と様々あるので、ランディングのタイミングを計るのはかなり難しい。波が小休止するタイミングがいいのだが、それも10数秒と短時間だったりすると、ランディングのタイミングが間に合わないこともある。今回は、まずは魚を完全に弱らせるまで耐えて、弱ってからは波に流される魚に追従するように自身も移動し、ラインが岩の下に入らないようロッドの角度やティップ位置をコントロールした。そして、完全に主導権を握ってから、波に意識を集中し、ここぞという波が来たら、一気に抜きあげて、リーダーを持って安全地帯に避難する。これで2尾キャッチできた。

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