ようやく行けた2025年ヒラマサ釣り

能登ロックショア釣行記
スポンサーリンク

3月から着手した住まいの修繕作業に釘付けとなり、なかなか釣りに行けなかった。ようやく一息付けたのは、5月も半ばに差し掛かったころ。

生活の固定費を下げたい。これまでずっと賃貸住まいなこともあって、とにかく家賃が重たい。安いところを探して何件か移り住んできたが、賃料を下げるのにも限界がある。そんなとき日本の空き家問題を知り、ネットで調べてみると、なんと土地、建物付きで100万円台がざらにある。何件か物色してから築44年の中古住宅を購入。外観は赤茶色の錆びたトタンで、紋章のようなおかしな飾りが外壁の高いところに付いている。外壁の再塗装は通常、足場が必要だが、そんなものに金を掛けられない。クライミングギアを駆使し、固定ロープを張り、安全を確保した上で、外壁の錆び取りから塗装まで行った。 

内装については、建て付けの悪い建具を直し、清掃だけでもそこそこ綺麗になったが、手に負えないところは貼りものをしたり、ペンキを塗った。現実を直視するのが怖くて目を背けていた表面が黒く腐朽している押し入れの壁を取ってみることにした。そこからが大変だった。柱2本、土台の一部、壁の下地がシロアリに豪快に食べられていて、大切な構造材である柱は皮一枚で残っている始末。シロアリは隠密行動の天才だ。表面の見えるところの化粧仕上げだけ皮1枚を残して、見えないところを徹底的に食べまくる。害虫ながらやり方に感心する。隠れて木造住宅を食べるのは、まるで人間に見つからないように進化してきたのではと思わせるほど。だが、課題は困難なほど人間を成長させてくれる。今は情報は豊富にあるのでやる気さえあれば、なんでもできる。柱、土台の交換から、修復作業の全てをDIYでやってみることにした。後ろ向きになると何事もうまくいかなくなるので、あえて気持ちを前向きに挑戦の対象を与えてくれたシロアリを称えることにする。 

前置きが長くなったが、やっと家の作業に一段落ついて、釣りの準備をするとルアーを結ぶノットが思い出せない。頭で考えても思い出せないので、ルアーとラインを手に取って実際にやってみると身体が覚えていた。よかった。身体が先か頭が先か、人間はなんでも頭(脳)で行っているといわれるが、身体で記憶していることもあるのかもしれない。逆もしかりで頭ではわかっていても身体でできないことがある。こんなことを考えだすと面白くなる。
記憶喪失の人が前に体験した場所や状況に遭遇して記憶が蘇ること。私も自分では思い出せないが、ある場所に行くと思い出すことがあるので、記憶喪失が日常的に起こっているのかもしれない。認知機能もある日突然衰えるのではなく、徐々に進行していて、大なり小なり誰でも起こっているのではないかと思ったりもする。例えば、足を踏み外したり、膝をぶつけたりするのは、頭で認知、判断したことを身体が適切に対応していないことである。最近思うことは、自分では大丈夫だと思っていてもテトラポッド上での釣りは早めに引退した方がいいと思っている。日常生活しているだけでも興味のあることが多すぎる。釣りの準備をしていると段々と気持ちが高ぶってくる。準備から楽しい釣りの時間は始まっている。朝から準備だけで日が暮れる。

やっと本題に入る。時化後の波の収まりに合わせての釣行。南西の風がやや強く、思ったよりも波は高い。体感で1.5mくらいだろうか。潮通しのよい先端に出られないので、少し下がった位置で開始。まずはダイペンとミノーで様子を見るがしばらく経っても無反応。先端の様子をみてみる。いつもの立ち位置は波を被っているので、足場が5mほどとかなり高い位置から、ルアーを引いてみる。まずは足場が高くても操作しやすいミノーを使う。すぐに魚が追ってくるが食いつかない。移動してすぐに魚がいたのでやはり春は潮通しのよいところに歩があるようだ。面白いのは、ある地点を境に魚が追ってこなくなること。見た目にはわからなかったが、水温の変化等の境目があるのかもしれない。いるとわかったなら、いろいろと試してみる。足場は高いが風による糸ふけを利用すれば、ダイペンも泳がせられる。ダイペンにヒットするがすぐにバラシ。活性はあまり高くないのか食いが浅い。こんなときはレガートがいい。水面を泡をまとわせながら泳がせるのが効果的。レガートは足場が高いほうが水面直下を泳がせやすいので、こんなときに適する。着水後に少し早巻きしてからテンポの速いジャーク&リーリングまたは、リーリングしながらロッドを小刻みに連続ジャークする。このやり方で2ヒット。

同じやり方でリスペクトを使うが、ミノーは少しレンジが入ることと、イレギュラーアクションを出しにくいので、レガートよりは反応が悪い。だが、それでも足元のサラシに差し掛かったときに魚がバイトしてきたが針掛かりせず。だが、これでヒットパターンは掴めた。できるだけ浅いレンジを泡をまとわせながら、スラロームさせれば、食いついてくる。このやり方でさらに3ヒット追加。ジグでも、着底させず中層をジャークすると1キャッチ。

表層にいて、なかなか食わないときは、ルアーが飛び出すか出さないかのぎりぎりの表層を引くのがよい。ダイペンを使い、水面でルアーのフロントを左右に振りながら、かつ泡をまとわせるとすぐに食いついてくる。ポッパーでも泡をまとわせることができるが、なぜかポッパーには反応しないことが多い。違いはなんなのか。私が思うには、ルアーが左右に向きをかえるときに発生する波動ではないかと思っている。ポッパーは直線的な動きであることが魚にとって反応の違いに影響しているのかもしれない。

ミノータイプのルアーであるリスペクト190Fは今回、初めて使ったが、くねくねとウォブル中心の滑らかな動きが自然でよい。飛距離は固定重心にもかかわらず、そこそこ出るので文句なし。操作性も良く、強いジャーク、高速リトリーブしても動きが破綻しない。足場の高い位置でも飛び出しにくく表層を泳がすこともできる。大型ミノーの中ではかなり良くできたルアーと感じたので、これから使っていきたい。

翌日は、珠洲に向かう。奥能登の釣り場は湾と磯が交互にあり、水深も浅いところが多い。湾と磯の間を大型のヒラマサがウロウロしているイメージ。一発大物狙いの回遊待ちの釣りと思っている。回遊待ちだからといって、とりあえず適当に投げていて、運よく魚がルアーを見つけてくれれば躊躇なく食いついてくれるわけではない。大型個体は警戒心が高いのでルアーを見切って素通りしていることも多くあると思う。波高があれば誤魔化しやすいが凪の場合は見切られないようなルアー操作が必要になってくる。今回、同間隔でいくつかのルアーをローテしたが、いずれもバイトがあったのはダイペンであった。それもダイペンの中でも割と波動は弱めで、水面近くを泳ぐやつ。バイトのあった2回とも、ウッドルアーでかつボディ比重の軽いクイックな動きのするタイプ。

釣れた魚は,体型はブリっぽいのだが、口角の丸みや特徴はヒラマサ。これがブリヒラというやつなのか。それともただ単に太ったヒラマサだったのかもしれない。

ルアーの動きを見るのにマーカーシールが役に立つ。今回試しに使ったものは剥がれることもなかったので、別の色も購入してみたい。朝マズメは黄色が見やすいが、光量の強い日中は黄色は見にくいので、赤テープの方が視認性がいいかもしれない。ルアーの動きをみるなら、ボディカラーとのコントラストの差があった方がいい。例えば、ボディが明るい色なら、赤シールがよく、暗い色なら黄色シールがいいだろう。背中に貼れば、ロールしているのかウォブルしているのかアクションチェックができる。

created by Rinker
¥269 (2025/05/17 13:48:53時点 楽天市場調べ-詳細)

今回、ペットボトル氷10kgで魚を保冷したが、初日に釣った魚がいい状態で鮮度が保持されていて食べるといつもより美味しく感じた。ペットボトル氷は、氷が少し溶けることにより、表面温度は0度付近で持続する。この表面温度0度がダイレクトに保冷対象(魚)に伝わるわけではなく、熱伝導率の非常に低い空気を介して魚に温度を伝えることになる。これにより温度は少し上がってしまうが、クーラーボックス内にできるだけたくさんのペットボトル氷を入れることで、庫内温度は5度以内なら維持可能と思う。魚の熟成に適した温度が2〜5度くらいと言われるのでペットボトル氷はこれに近い温度で保冷できる。

コメント