逆向きの潮。磯際でのヒットが多い。

能登ロックショア釣行記
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12/28 2023年最後の釣行。 
お気に入りのランガンポイントへ。
私は1か所で腰を据えてやるよりも、次々と場所を変えて、すぐに反応する食い気のある魚を釣っていくスタイルが好きだ。
それもあるが1か所で粘るということは回遊待ちか、なかなか食いつかない警戒心の高い魚をルアーチェンジ等しながら、釣りをしていくことになると思うのだが、もしそこに魚がいなかったり、回遊してこなかったりすると何も起こらずに終了となるので、それよりは移動してポイントを次々と変えていく方が釣れる確率は高いのではと思う。もちろん1級ポイントであればそこに居座った方がよいこともあると思うが、そこまでのポイントでないのなら釣り人側が移動していった方が釣れるように思う。 

本日はこの時期にしては異常な暖かい陽気の日だった。
水温も大分低下してきて水位はずいぶん下がっている。水位が下がると根掛かりしやすくなるのでルアーをあまり沈めないようにする。狙いはメバルだが、しばらくしても反応は無い。ランガンして各ポイントを打っていくが一向に無反応。
そこで思い切って根掛かり覚悟で、沈み根の裏側でテンションフォールさせてみると、コツコツとなにかがアタったが、フッキングせず。その後、少し移動し、打つポイントを変えて沈み根の際をテンションフォールさせるとガッと竿先に強いアタリ。小刻みな首振りで良く引いたが、フックアウト。気を取り直し、この方法で攻めていくことにしてさらに奥にランガンしていく。

沖に目をやると浮遊物が対馬海流の順流とは逆に流れている。こんなことは珍しい。この潮のせいでメバルやシーバスの反応が無いのだろうか。潮周りは大潮で日に1回の満潮と干潮であり、潮の動きは緩やかである。

同じ攻め方で磯際をテンションフォールさせるとピックアップ寸前になにかが飛び出してきた。
続いて、同じ攻め方を継続すると今度はガッチリとフッキングして良型クロダイをキャッチした。バイトと引きの感じからして今日バイトがあった他3回もおそらくクロダイの可能性が高い。

クロダイは口が硬いので、合わせがしっかり決まらないとバレやすい。
一番バラシが少ない場所は、口の上側センターであるが、口の硬い魚であるクロダイやマダイの場合、口の上側にハリ掛かりすることは難しいので、カンヌキの位置が柔らかくハリ掛かりしやすい。
カンヌキにかけるには、魚が反転してロッドが曲がったタイミングで合わせる。と通常の釣りバリを対象として書籍「釣りバリのひみつ」(下記参照)に記されているが、トレブルフックの場合は口の外側にかかることもよくある。ただ、共通して意識したいのは合わせを強く行うことだと思っている。

「魚の口のどこにハリを掛けたいか?」「どこにハリ掛かりするのが理想か?」と問われれば、 「一番バラシが少ない場所」ということになり ます。それは口の上側センターです。
〔中略〕
しかし、どんなハリを使っても意識して口の上側センターに100%掛けるのは不可能です。そんなハリが開発されれば大ヒット間違いなしなのは、いうまでもありません。実際には、エサが付いたハリを魚がくわえたとき、ハリは左右どちらか横向きに倒れてしまう場合が多く、口に掛かるのは左右どちらかにズレた位置になることが多いのです。 また多くの魚の口の先端は硬く、カンヌキと呼ばれる口元部分は軟らかくハリが掛かりや すいのです。特に口の大部分が硬い骨で構成されたイシダイでは、ハリ掛かりしやすいカン ヌキ部分に掛けるために、魚がエサをくわえて反転しサオが大きく曲がってから合わせます。

釣りバリ(歴史・種類・素材・技術)のひみつ 釣り人社


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メバルは、いなくなったのだろうか。まだまだ試してみたいことがたくさんあるが、釣りに行ける日に限りがあることがもどかしい。釣りとは人生をかけて取り組んでもほんの一端しか知りえない非常に奥の深い遊びだ。あまりの奥深さに圧倒されて自分の人生でやれることのちっぽけさに歯がゆさを感じることもあるが、一方で自然の懐と一体となっているような心地よさもある。当たり前なことだが、人間も自然の一部である。文明は自然を覆い隠すが、それはまやかしであって、あくまでも自然は常にそこにある。人間は自然の摂理に逆らわず、寄り添い、共存して生きていくことが必要だと思うが、これだけ安全、便利、快適なものに囲まれた世の中で、人間が本質的な生きる力を失っている以上、それを実行するのはかなり難しい。

ウミウが羽をひろげて面白いポーズをしていたので、それを写真に撮ろうと釣り竿をいったん置くと、羽を閉じる。しばらく待っていても羽を広げない。
あきらめて、釣りを再開すると、また羽を広げてポーズをとる。そんなことを何度か繰り返したが、結局羽をひろげた姿を写真に収めることができなかった。言葉は通じないが、ウミウはまるでこちらの考えていることをわかっているようだった。

最後に震災について、気持ちを言葉で表すことは難しいが、胸が締め付けられる想いだった。
私はこれで大規模な地震を2回経験することになる。1回目の2007年では当時よく通っていた磯が60cm隆起し、雰囲気が変わってしまった。今回は場所によっては4m近くの隆起という。地球の歴史からすると人間の一生は一瞬である。人間の短い一生の内に、このような大規模な地殻変動に2度も立ち会うことになろうとは。大地の削られる浸食に対して、地殻変動による変化の方が、地形への変化影響のスピードが速いのだろうか。おそらくそうである。(能登外浦の海岸に面する断崖や水深は、長年の波や風雨や潮流によって削られ形成されたものだと思っているが、今回の地震で水深が1~4m浅くなったことを考えると、地殻変動の影響の大きさを感じる。)たまたま今の時代が地殻変動の活動期に入ったということだろうか。今回、それをまざまざと見せつけられたように思う。




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