ロックショア(磯)からの大型魚を狙う釣りは、人間が真向勝負で太刀打ちできないサイズを相手にすることもあり、そこではタックルの性能を最大限に引き出すことが勝敗を分ける決定打になることが少なくありません。ロッド選びには、長さ・パワー・重量などさまざまな要素が絡み合い、中には豪竿と呼ばれるような屈強なアングラーでなければ扱えないものもあります。自分にピッタリなロッドを選ぶことが、大型魚を制するうえでの鍵となります。この記事が、ロッド選びの参考になれば幸いです。
ロックショアという極限環境におけるロッド選びの特異性
ロックショアアングラーがロッド選びにおいて直面する悩みは、単なる「どの製品が優れているか」という技術的関心に留まりません。それは、険しい地磯を数キロメートル歩き通す体力、時化る海面、そして一生に一度訪れるかどうかの巨大な青物との遭遇という、複合的な変数に対する「自己の適応能力」への問いです。
ロッドを購入しようとする際、その心理的背景には常に「後悔への恐怖」が潜んでいます。安価なロッドを選んで破損することを恐れ、一方で高価なロッドを選んで使いこなせないことを恐れる。一度磯に立てば、手持ちのタックルがすべての答えとなり、その選択の誤りは、飛距離の不足、操作性の喪失、あるいは肉体的な限界という形で跳ね返ってきます。
ロッド選びに必要な要素
自分に合ったロッドを選ぶなら様々な要素を確認する必要がでてきます。
- 自身の体格、腕力
- フィールド環境(足場の高さ・足元の安定性)
- 必要な飛距離
- 根の荒さ、強引なファイトが必要か
- ロッドのしなり・身体への負担
- 長時間使用できる軽さ
- エントリーが険しいか(3ピース or モバイルタイプの持ち運び性)
気にすることがたくさんありますが、体格がよく、フィジカルが強ければ、あまり深く考えず釣りたいターゲットに合わせたロッドを選べばいいと思います。ですが、そんな恵まれた体格の方は、ごく一部だと思います。私も身長はあるもののやせ型でフィジカルはそれほど強くはない、だからロッド選びが難しくなってきます。
多くのロッドを使って経験を重ねるほど、“理想の一本”が見えてきますが、そんな遠回りをせずに自分に合ったロッドを見つけたいと思いますよね。私個人的な主観となりますが、これまでの経験から感じたことを書きますのでロッド選びの参考になればと思います。
私がこれまで使用してきたロックショアロッド(ショアジギングロッド)
- ランナーエクシード110H
- ランナーエクシード100SHH
- ドラッガーブレイクスルー100HH
- ドラッガーブレイクスルー93XH
- ミュートスアキュラ100H
- ミュートスソニオ100M
- レイジングブル104XF-2
- ツーリミット ブルーバトル96/4
- グランデージ STD109H
- サーフスターJカスタム98X4H(少し借りての使用)
- ショアゴリラr100xxh(少し借りての使用)
ロッドの選び方
私は年間を通して主にヒラマサを狙っています。
様々なメーカーのロッドを使用してきましたが、今はこの2本に落ち着いています。
- ドラッガーブレイクスルー100HH
- ランナーエクシード110H
使い分けは、大型の可能性ある時期はドラッガーブレイクスルー100HH、それ以外の時期はランナーエクシード110Hです。また、疲労のあるとき、根ズレリスク低いとき、飛距離が必要なときもランナーエクシード110Hを使用しています。以前はランナーエクシード110Hのみで年間通していたこともありましたが、根ズレリスクの高い釣り場の磯際の攻防で、もっとパワーがほしいと思ったことからドラッガーブレイクスルー100HHを使用するようになりました。
また、これに加えてベイトが小さかったり、他魚種を狙う場合は、MHクラスを使用することもありましたが、ランナーエクシード110Hで140mm小型プラグ、60gジグまで使用できたため、今はMHクラスは使用していません。
扱いが難しかったロッド
XH以上のロッドは使い手を選ぶと感じました。93XHは、キャストする際に曲げにくかったです。100SHHは持ち重りに負けました。今のところ、ドラッガーブレイクスルー100HHがロッドの性能を最大限引き出すことのできる私が扱える限界点だと思っています。これより硬いロッドも形上は扱えなくもないですが、キャストのときに曲げ込めないと飛距離が低下するのでロッドの性能を発揮できずに使用しても楽しくないと思っています。キャストおよびファイトのときにしっかり曲げ込めることがフィジカル面でロッドを選ぶ際の基準だと思います。
| 比較項目 | ドラッガーブレイクスルー 100HH | ランナーエクシード 110H |
| 主な使用時期 | 大型が期待できるシーズン | それ以外の通年 |
| フィールド特性 | 根ズレリスクが高い(磯際など) | 根ズレリスクが比較的低い |
| 優先する性能 | 圧倒的なパワー・強引なファイト | 遠投性能・軽快さ・操作性 |
| 身体への負担 | 筆者の限界点(パワー相応の負荷) | 軽量で疲れにくい(連日釣行が可能) |
| ルアーの汎用性 | 190mm~230mmプラグ 230mmがカッ飛ぶ | 140~230mmプラグまで幅広く対応 230mmはやや持ち重り |
| 選定の決め手 | 強靭なバットパワー、重量プラグのキャスト性 | 飛距離、軽快、オールラウンド |
自分に合った理想のロックショアロッドとは
私が理想とするロッドは以下のような特性になります。
- 10~11ft の長めのレングス
- 飛距離が出る
- 糸抜けが良い→トラブルレス
- 粘り強いバットパワー
- 持ち重りしない
これに至った経緯について説明していきます。
前提として、想定ターゲットは大型ヒラマサ(15kgオーバー)としています。
ヒラマサはヒットすると高確率で瀬際に向かいます。遠くでヒットした場合は、手前の磯際に潜りながら向かってくることが多く、深くまで潜られた時点で勝算は低くなります。そこでいかに深く潜らせないかが鍵となります。
ロックショアロッドの長さは、8フィート台~11フィートまであります。短いロッド(8~9フィート台)ほどファイトの負担は減りますが、その分硬いので曲げ込むには力を要します。また、キャストでは速いスイングをしないとロッドを曲げきれず飛距離が出にくいです。
一方で長いロッド(10~11フィート)は、比較的曲げやすく、体への負担は小さいですが、魚を強引にとめられるような強いバットのあるものは少ないと感じています。キャストでは、比較的ゆっくりとしたスイングでも曲がるので投げやすく、飛距離も出やすい。
短い竿: 回転半径が小さく、加速に使える距離が短いため、一瞬の爆発的なスイングでトップスピードまで持っていく必要があります。
長い竿: 回転半径が大きく、ゆったりしたスイングでも、ルアーが移動する距離が長いため、時間をかけてじわじわと加速させることができます。
ただ、230mm以上の大型プラグをメインで使用するなら、短いロッドの方がキャストは楽になります。長い竿では、先端が重くなりすぎて投げにくいと思います。
| 特徴 | 短い竿(例:8〜9ft) | 長い竿(例:10〜11ft) |
| スイング | 鋭く、速い振り抜きが必要 | ゆったり、大きな円で投げる |
| 体への負担 | 手首、肘への瞬間的な衝撃が大きい | 肩や腰への全体的な負荷 |
| 向かい風 | 風を切り裂きやすい(振れれば強い) | 竿自体が風の抵抗を受けやすい |
| 精度 | ピンポイントを狙いやすい | 遠投しやすい |
| 大型プラグ(230mm以上) | 投げやすい | 先端が持ち重りする |
キャストのしやすさにグリップ力の関係は大きいです。グリップ力の高いグローブを着けることで驚くほど腕力の負担が減りキャストが楽になります。特におすすめなのが、ミタニ メカニックグローブ↓です。このグローブはロッドの固着を簡単に外せるほどの強いグリップ力があります。私はこのグローブを毎年購入しています。
ロッドの硬さについて
短いロッドほど硬めの傾向があります。仮に硬さは同じで長いロッドがあったとしても、テコの原理により、短いロッドと比べ強い腕力が必要になってくるので扱いは難しいでしょう。そこで長いロッドは、ティップ~ベリーは柔らく、バットを硬くして、高負荷時に実質的なロッド長が短くなって負担が軽くなるモデルもありますが、それでもバットパワーの強さでは8~9フィート台の短いロッドに劣るのが一般的です。
短いロッド(8~9ft前後): 竿先までの距離が短いため、魚の引きに対して人間側が受ける負荷が少なくなります。そのため、硬いバットであっても、人間が耐えることが可能です。
長いロッド(10〜11ft): 竿先までの距離が長くなるため、魚が10kgの力で引いた場合、アングラーの手元にかかる負荷は短い竿の数倍に膨れ上がります。従って、曲げやすい調子にし、リールシートに近いところまで曲がれば、実質的な「支点から作用点までの直線距離」が短くなり、アングラーが楽になります。
これらの中間に位置する10フィートのロッドは最もバランスがよく、オールラウンドな特性となるHクラスが最初の1本におすすめです。
| 項目 | (8〜9ft前後) | (10ft前後) | (11ft前後) |
| 物理的負荷 | 小さい(支点が近い) | 標準的(バランスが良い) | 大きい(支点が遠い) |
| ロッドの性質 | パワー重視・硬め | オールラウンド | 柔軟なティップ〜ベリー |
| ファイト時の挙動 | バットの強さで真っ向勝負 | 粘りとパワーの両立 | 深く曲がり実質的な長さを短縮 |
| 人間側の負担 | 硬くても耐えやすい | 制御しやすく疲れにくい | 設計次第だが負担は増えやすい |
| 主なメリット | 圧倒的なリフトパワー | 飛距離・操作性のバランス | 足場の高さ克服・遠投性能 |
| 推奨レベル | 体格、腕力を要す・近距離戦 | 最初の1本に最適 (Hクラス) | 足場の高い磯・テクニカル |
10~11フィートロッドの利点
高身長、やせ型の体形である私にとって、瞬間的な強い力でキャストするよりも、腕の長さを活かした回転半径を大きくしてのキャストの方が向いていて、体への負担も小さい。リーチを活かすため、グリップエンドとリールシートの距離を長くとれる、かつ飛距離も出しやすい10~11フィートの長めのロッドが好み。10フィートの長さがあれば、たとえバットが硬めのロッドであっても、右手をリールシートより少し上を持てば(右利きの場合)、実質的なロッド長を短くするのと同じ効果があるので劇的にキャスト・操作が楽になる。長いロッドでは、このように持ち手の位置を変えて負担を軽くできる対応幅がある。だが、これもその人の体格によって変わってきます。私の場合は、腕が長いのでロングロッドの方が合っていたということです。ロッドを選ぶ際は、リアグリップ長を確認するといいでしょう。
ティップ絡みやガイド絡みはロッド要因が大きい
様々なロッドを使用してきてわかってきたことは、ティップ絡みやガイド絡みといったライントラブルの発生は、ロッドによって発生率が大きく変わること。ティップの収束が遅いと、ティップがラインを叩いてしまうからなのか、ティップにラインが絡みやすく飛距離も落ちる。これに対してキャストしたときにねじれが少なく、竿先の振動収束の速いロッドが、ティップ絡みやガイド絡みが起こりにくく、細PEに太リーダーを組み合わせてキャストしてもライントラブルが起こりにくい。特にランナーエクシード110Hの糸抜けの良さは秀逸で、ライントラブルが発生しにくく抜群の飛距離が出る。(PE4号+130lbリーダー4ヒロでキャストトラブル起こらない)ロッド自重も341gと軽量。飛距離はランナーエクシード110Hに譲るが、ドラッガーブレイクスルー100HHも竿先の収束は速いのでライントラブルの発生率は極めて低い。
バットパワーについて
ドラッガーブレイクスルー100HHは3ピース接続部の#2と#3は並み継ぎ構造を採用して元節を1段太くすることで強靭なバットパワーを備えています。ヒラマサとの勝敗を決するのは磯際の攻防をいかに制するかにかかっています。実際に近距離で1mのヒラマサがヒットしたとき、根に突っ込もうとするヒラマサをドラグを締め込んで止めたとき、ドラッガーブレイクスルー100HHは深く曲がってからの反発力が凄まじく、その反発力によって魚が自然に浮いてくるほどでした。
3ピース構造のジョイントについて
ドラッガーブレイクスルー100HHの3ピース構造のジョイントの緩みは、これまで一度もなくロッド調子の上でも、これまで使用した他の2ピース構造ロッドに劣っているとは感じていません。むしろ、この3ピース構造がロッドの段階的な曲がりに最大限活かされているとも思います。
キャスト性、ロッド自重、使用していて楽しいか
ドラッガーブレイクスルー100HHは、180~230mmプラグのキャスト性に優れており、しっかり曲げ込むことで強い反発を生み出すため、230mmのプラグがカッ飛んでいく爽快さがあります。カタログ表記の自重は400gと重めですが、バランスがいいのかそれほど持ち重りは感じません。これまで強くて軽いロッドも使用したことがありましたが、曲がりの追従性や粘りの面で納得できず、使用していてロッドの懐の広さが無く面白みがいまいちだと感じました。それに比べドラッガーブレイクスルー100HHは、使うほどにロッドの性能を引き出せるようになっていく面白さがあって長く使用しても飽きないロッドだと感じています。
傷や衝撃からの耐久性
磯での使用では傷や衝撃からの耐久性も大事だと思っており、その点でもドラッガーブレイクスルー100HHのロッドのコートは厚いので耐久性も高そうな印象です。巷には軽量化しすぎて傷や衝撃に弱いロッドもありますが、このロッドはしっかり対策されていると感じました。
扱いに要する体力
ドラッガーブレイクスルー100HHは、従来のHHクラスよりパワーランクは上と感じており、扱うにはそれなりに体力は必要かと思います。また、曲げ込んでフルキャストしたときの、ロッドの反発が強く、腰への衝撃が大きいので、体の使い方に気を配る必要があります。私の場合、疲労のあるときはランナーエクシード110Hの使用に切り替えています。
ここ数年はこの2本のロッドで通しています。
ファイト時の逆テコ
10~11フィートロッドの中には、ファイト時の逆テコを緩和するためリールシート近くまで曲がる体への負担が少ないモデルもあります。ただ、個人的に、このような特性のロッドは、手元まで曲がるため、磯際の攻防で根に突っ込もうとする魚の動きを制御しにくく根を交わしにくい。ですが、これもターゲット次第と思います。絶対的に主導権を取られる大型魚の場合、体への負担が少ないこのような特性の方が有利かもしれません。
プラグの操作性
ダイペン等のプラグの操作性に関して、ティップが柔軟な方が、ミスダイブが起こらないと言われますが、これも経験次第で、ティップに張りがあるロッドであってもラインスラッグをとって海面の上下をよく見てジャークすればうまく操作できます。(ランナーエクシード110Hのティップは張りのあるパリッとした特性なので、プラグを操作しにくいと感じる方もいるようですが、私は特に不都合を感じていません)
むしろ、私の場合、ティップに張りのある方が、強くて速いショートジャークとか、細かなロッド操作の対応幅があるように感じます。柔軟なティップでは、操作にラグが起こりがちです。例えるとプラグ操作しやすいティップが柔らかい特性のロッドはオートマ的で、硬めで張りのある特性はマニュアル的で小技もできると感じます。私の場合、極薄コートの高レスポンス(ピーキー気味)な自作ウッドルアーを使用するため、パリッとしたロッド特性が好きなのかもしれません。
その点では、ドラッガーブレイクスルー100HHのティップは適度に張りがあるにもかかわらず、プラグをジャークしたときの曲がりの追従性に優れており、ミスダイブしにくく操作性が非常に高いです。
ちなみにこれまで使用してきたロッドで魚のバイトがあったときの掛かりやすさにあまり差は感じていません。
ここからはターゲット別に具体的なロッドを紹介していきます。
■まずは「狙いたいサイズ」を決める
ロッド選びで最初に考えるべきなのは、年間を通して狙いたい魚のサイズです。
例えば、能登半島で年間を通して釣りやすいのは
- ブリ:40~70cm
- ヒラマサ:50~80cm
これ以上の大型は“狙って釣れることもある”ものの、ポイントや時期がかなり限定され、年間30日釣行して1本出れば良いほうというのが私の実感です。
一方、小〜中型の青物は魚影が濃く、タイミングさえ合えば高確率で狙えます。
大型狙いの場合は、自身のフィジカルに合わせたロッド選びが必要ですが、小〜中型であれば、フィジカル面では問題ないと思いますので、長さ、使用するルアーに合わせて選べばいいでしょう。
小型〜中型を狙うロッド【最も釣果につながるカテゴリー】
小〜中型青物(〜70cm)を最も釣りやすく、
使用プラグは 130〜160mm が中心。
ベイトが小さい年はスモールプラグが非常に強いので、このクラスのロッドがもっとも出番が多いです。
▼おすすめロッド
- ドラッガーMX100MH
- ランナーエクシード102M
- コルトスナイパー S106MH
大型専用ロッド【180〜230mm 以上のプラグを使う方向け】
「小型は要らない、大型だけ」を追うアングラーなら、
180〜230mm以上の大型プラグをしっかりキャストでき、強靭なバットパワーのあるロッドが必要です。
ロックショアは自然が剥き出しのワイルドなフィールド。
ヘビータックルを限界まで振り切ること自体が、ひとつの爽快な体験にもなります。
▼おすすめロッド
- ドラッガーブレイクスルー93XH
- コルトスナイパーXR S100XH3
- サーフスターJカスタム96X3H
- グランデージアトラス105HHH
※もちろん小型青物も釣れますが、タックルが重いため長時間の釣りは体力勝負です
中型〜大物まで「1本で対応」できるロッド【最も対応幅が広い】
私が個人的に最もおすすめしたいのが、
160mm〜230mmのプラグをカバーでき、10kgオーバーにも対応できる万能ロッドです。
▼現在私が使用しているロッド
- ランナーエクシード110H
- ドラッガーブレイクスルー100HH
春と秋のハイシーズンをいずれか1本で通すこともあります。
抜群の糸抜けのよさから140mmのスモールプラグをキャストすることもできます。
パワークラスはドラッガーブレイクスルー100HHの方が1段上であり、厳しい場面で強引なファイトができます。しかしその分、体力面でも負担が大きくなります。
ジグは、ランナーエクシード110Hは 60〜105g が快適に使用でき、ドラッガーブレイクスルー100HHは、125gまでしっかりアクションさせることができます。
また2本いずれも以下の特性によりライントラブルが発生しにくい。
- キャスト後のロッド収束が非常に速い
- ティップ、ガイドへの糸絡みのトラブルがほぼ無い
ドラッガーブレイクスルー100HHは、
- 曲げ込んだときのバットパワーが強烈
で磯際の攻防で根に突っ込もうとする魚を強引に止められます。
魚がかかったときは、柔軟に追従する曲がりによって、のされにくいので、魚の急な走りにもバランスを崩さずに耐えやすい。細身の方にも扱えるのではと思います。
しかも3ピースで携行性はよく、継ぎ目の精度もバッチリなので、使用中に緩むこともありません。
ランナーエクシード110Hは、
・軽量で抜群の飛距離が出る。(これまで使用してきたロッドの中で最高の飛距離)
飛距離の必要な場面、140~160mmプラグを使用するとき、連日の釣りで疲れが出てきたときに使用しています。
近年の釣り場状況について
近年、ロックショアでの青物ゲームは人気が高まり、私がよく釣行する能登半島でも例外ではありません。人気ポイントでは、夜明け数時間前から多くのアングラーがエントリーしており、明るくなってからの到着では満員で入れない、ということもあります。
ポイント確保のための早起きや、真っ暗な磯で夜明けを待つ時間は、個人的につらいと感じており、また周囲のキャストを気にしながら釣りをしていると自分のスタイルを伸び伸びと発揮しづらい。
■もっと自由に楽しむという選択肢もある
とはいえ、釣りは大物や数狙いだけではなく、楽しみ方は幅広くあります。
大型魚に価値を置くか、難易度の高い釣り場で獲ることに価値を置くか。さまざまな楽しみ方があります。大型魚でも根ズレの心配ないポイントであればライトタックルで獲れます。これに対して、ヘビータックルでもハエ根があって、足場も悪いと、5kgほどのヒラマサに切られることもあります。
私の経験では、ブリ40〜70cm、ヒラマサ60〜80cmクラスであれば、能登半島では時期と条件さえ合えば比較的広い範囲で狙うことができます。
人の少ない静かなポイントでの釣りは、扇状に広範囲へキャストでき、自分のリズムで釣りを組み立てられます。魚を寄せるのも散らすのもすべて自分次第。だからこそ、その日の釣りを深く検証できます。
そして、何より“自分のお気に入りのポイントで魚を釣る”というのは、非常に充実した体験になります。
能登半島もそうですが、日本全国の地磯には、アプローチ困難な静かに釣りができる素晴らしいポイントがまだまだあると思います。
自然や季節を感じ、それに溶け込むように釣りをする。
目的だけを追い求めず、行為(過程)を大切に、ありのままの世界を受け入れる。
釣れれば嬉しいけど、それよりももっと大事なことがあるはず。
ロッドの復元力とは
磯際の魚の突っ込みでロッドが大きく曲がった状態で耐えていると、自然に魚が浮き上がってくる現象、これはロッドの復元力と言っています。
ロッドは、曲がった瞬間に元に戻ろうとするため、魚に対して「休ませる隙を与えない絶え間ない負荷」をかけることができます。そのうち、魚が疲れてくると復元力が勝り魚が浮いてきます。
アングラーがロッドを曲げるために注いだエネルギー以上の力が、復元力として返ってくることはありません。(「エネルギー保存の法則」による)つまり、強い復元力を発生させるには、それと同等の強い力で曲げる必要があります。
- 入力(曲げる力)と出力(復元力)の関係
ロッドを「バネ」として考えると分かりやすくなります。
エネルギーの蓄積: 魚が引き、アングラーが耐えることでロッドが曲がります。このとき、ロッドには「弾性エネルギー」が蓄えられます。
エネルギーの解放: 曲がったロッドが元に戻ろうとする力が「復元力」です。
近年のカーボン素材のロッドは、捻じれが少なく曲げやすく、強い復元力によって、曲がりが戻るのが速く、魚を浮かす力が強いと感じます。
釣り竿でいわれる逆テコとは
釣り竿は「第3種てこ」逆テコともいわれ、これは「人間には不利、魚には有利」な構造をしています。
支点: グリップエンド(左手、または腹に当てている部分)
力点: リールシート付近を持つ「右手」(ここで竿を持ち上げる)
作用点: 竿の先(魚が引っ張っている場所)
ここがポイント: 支点から「力点(手)」までは近いのに、支点から「作用点(魚)」までは非常に遠いです。 物理の法則では、**「支点から遠いほど、小さな力で大きな力を生み出せる」**ため、釣り竿の先端に付けたオモリ(魚)を持ち上げるには大きな力を必要とします。
長い竿ほど、魚が有利: 10ftの竿と8ftの竿では、魚が同じ力で引いても、10ftの方がアングラーの手元にはより大きな負担(重さ)がかかります。
竿が曲がると「有利」に変わる: 魚が引いて竿が大きく曲がると、実質的な「支点から作用点までの距離」が短くなり、アングラーが楽になります。
そこで、長い竿ほどティップ~ベリーまでを柔らかく曲げやすくして「支点から作用点までの距離」を短くすることで、アングラーの負担を軽くします。
反対に短い竿は、「支点から作用点までの距離」が元から短いので、比較的、長い竿より硬くしてもアングラーの負担はそれほど大きくありません。
足場の高い、安定性の悪い釣り場では、長い竿の方が魚の急な引き込みを吸収してくれるので、体のバランスを崩して転落等にはなりにくいと感じます。
ファイトが楽なロッドとは
ティップ→ベリー→バットにかけて段階的に曲がる竿は非力な方でも曲げやすく、負荷がかかるにつれて「支点(曲がりの中心)」が自分の方へ近づいてきます。
負荷が小さい時: 竿の先の方が曲がる(作用点が遠い=人間にはきつい)。
負荷が大きくなるにつれ: 曲がりが手元(バット)に降りてくる(作用点が近づく=人間が楽に力を入れられる)。
つまり、竿が深く曲がり込むほど、物理的にアングラー側が有利な(楽に大きな力を出せる)状態になります。これにより、非力な人でも自分の体重を効率よくロッドに預けることが可能になります。
根をかわすのに長いロッドの方がいいのか
前述のとおり、長いロッドは、深く曲がり込むことで、人間側が楽になります。対大型魚では、ロッドを深く曲げないと人間が耐えられないからです。よって、大型魚相手では長いロッドに根をかわしやすいという優位性はあまりないと思っています。このようにロングロッドは高負荷ファイト時においての利点はあまりないと思いますが、以下のような特定の瞬間(初動やランディング直前)では利点はあると思います。
・魚がまだ加速しきる前の一瞬、ロングロッドの長いストロークを活かして、根から引きはがすため強引に数メートルだけ魚を上に引っ張り上げる。
・魚が浮いてきてランディング場所まで移動させるときに磯際から少し離れた位置に立てる。


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